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【獣医師さんに聞きました】子猫の餌の与え方・キャットフードの選び方

子猫の餌の与え方・キャットフードの選び方

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ゆうゆ

子猫を飼い始めたのですが、どんなご飯を与えたら良いかわかりません。

こんにちは、管理者のブルーです。

初めて猫を飼うとなった時に、どんなフードをどれくらい与えたら良いか悩みますよね。そこで、猫ろん先生に子猫の食事について教えてもらいましょう。

「猫ろん先生、よろしくお願いします」

子猫の食事は非常に大切で、成長期の栄養の摂り方で、骨格形成など一生涯にわたり生活の質が変わってきます。

猫ろん先生

そのため、子猫の時期のキャットフードの選び方、与え方は非常に重要なのです。

ここでは、子猫へ与えるキャットフードの選び方や与え方についてお伝えします。

子猫にはどんな餌を与えるべきなの?

子猫へ与えるキャットフードは、『成長・繁殖期用』あるいは『子猫用』の総合栄養食を選んであげましょう。

子猫とは生後12ヶ月齢までのことを指しますが、その時期の中でも生後6ヶ月齢までは体重も骨格も急激に成長していきます。その時期に必要な栄養成分やバランスは、成猫とは大きく異なります

総合栄養食でも成猫用のものであれば、成長に障害が生じてしまう可能性があるのです。

以前は骨の発達のためにカルシウムのサプリメントを勧める方もいましたが、近年ではカルシウムを含むビタミンやミネラルの『バランス』が重要なことがわかっていますので、基本的には『成長・繁殖期用』あるいは『子猫用』の総合栄養食だけを与えるようにしましょう。

猫ろん先生

生後すぐは母乳を飲んで育ちますので、キャットフードは不要です。

ゆうゆ

では、いつからキャットフードを与えるのが良いのでしょうか?

特に科学的根拠のある考え方ではありませんが、生後3週齢から5週齢の間で子猫用のキャットフードを食べさせることが多いようです。

子猫はおよそ6週齢から8週齢で離乳すると言われています。したがって、その離乳期の前から少しずつ離乳食を与えるという考え方です。

ちなみに、以前はその週齢まで母乳で育てると、母猫の栄養状態が悪化してしまう恐れがあるため、早めに離乳を行なっていた時期もあります。

しかし、最近ではキャットフードで妊娠期の栄養管理もしっかりとできるようになっていますので、授乳によって母猫が衰弱することはありません。

犬は早期に母犬から離してしまうと、将来的に問題行動を起こすなど、様々なリスクが指摘されています。

これは個人的な意見になりますが、猫もなるべく母猫と過ごす期間が長い方が良いので、母猫から離すための離乳は必要ないと考えます。

一頭一頭の栄養状態を見ながら、生後5週齢くらいから徐々に離乳食を初めていき、自然に離乳するまで時間をかけましょう。もちろん、うまく授乳できない場合は、人工乳を使いながら早めに離乳食を始めるケースもあります。

子猫用のキャットフードについては、成猫用ほどのラインナップはありませんが、いくつか種類があります。

基本的には子猫用の総合栄養食であれば問題ありませんが、オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸、DHA(ドコサヘキサエン酸)が含まれているキャットフードだと安心です。

DHAは子猫の神経系の発達に重要な役割を果たすことがわかっていますので、子猫の時期にしっかりと摂取させたいところです。

さらに、より安心した品質のものを与えるためにも、製造管理を厳密に行なっているメーカーを選ぶと安心です。

日本では、ペットフード公正取引協議会が定める規約に則った総合栄養食であれば、危険性はありません。

しかし、キャットフードは動物性原材料など様々な原材料を使用しますので、その品質を一定に保つのはかなりの技術が必要です。

万が一、少しでも品質に問題が生じると、子猫の場合はすぐに健康面へ影響が生じる可能性が高いです。したがって、子猫用のキャットフードこそ厳重な品質管理が重要です。

猫ろん先生

ペットフード工場の中には、ISOやHACCPといった製造管理を厳密に行うための第三者機関から認証を受けたペットフード工場もあります。

ゆうゆ

そういった工場で作られた製品を選ぶのが良いのですね!

ただし、こういった情報はキャットフードのパッケージを見てもあまり書かれておらず、フードメーカーのホームページを確認したり、直接電話でメーカーに問い合わせたりする必要があります。

子猫にはドライフードではなくウェットフードを与えるべき?

子猫にはドライフードではなくウェットフードを与えるべき?

ドライフードよりもウェットフードの方が消化性に優れていますので、消化機能がまだ十分発達していない子猫には、ウェットフードが良いという考え方もあります。

しかし、ドライフードを与えた子猫に何かしら問題が起こりやすいという事実はありません。

また、近年では消化性を高めた子猫用のドライフードもありますので、今のところはドライフードでもウェットフードでもどちらでも良いと言えそうです。

最近では、アレルギーと診断される猫が多く見られるようになっています。

猫のアレルギーの発症メカニズムは未だ詳しくは分かっていませんが、人間だとそのメカニズムに腸の異常が深く関わっているとする考えもあります。

ゆうゆ

つまり、猫も幼少期の消化の負担がアレルギーに関わっている可能性があるということですね。

この件については、実際に因果関係を証明するのは非常に難しいため、少しでも子猫の消化器に負担をかけたくないと考える方は、より消化性の高いウェットフードを選んであげても良いと思います。

ウェットフードを選ぶ際も良質なものを選ぶ必要があります。

ウェットフードは動物性原材料に結着剤などの添加物を使用することで、コストを下げることができます。

添加物が消化器に負担をかけることがわかっていますので、なるべく添加物が少なく新鮮な動物性たんぱく質が豊富な子猫用の総合栄養食を選んであげるようにしましょう。

子猫がキャットフードを食べてくれない場合はどうすれば良い?

ゆうゆ

子猫用の総合栄養食を選んだのですが、なかなか食べてくれません。

猫ろん先生

キャットフードを食べてくれない原因として次のようなことが考えられます。
  • キャットフードに慣れていない
  • 奇形などの異常があって、うまく食べられない

キャットフードに慣れていない場合は、少しずつ慣れさせていけば問題ありません。

離乳前に猫用の粉ミルクを与えていたなら、ミルクに少しずつキャットフードを混ぜていくと良いでしょう。
その後、数日かけて徐々にキャットフードの割合を増やしていけば食べるようになります。

一方、稀に口腔内の奇形などで、うまく離乳食を食べられないケースなどがあります。

大抵は、ミルクを飲んでいる段階から異常が見られるのですが、その時に異常に気づかず、キャットフードを与え始めてから気づく場合もあります。

もちろん猫自身に異常がある場合は、動物病院で診察を受けるようにしましょう。

オールステージのキャットフードを子猫に与えても大丈夫?

オールステージのキャットフードを子猫に与えても大丈夫?

ゆうゆ

よくオールステージ対応のキャットフードを見るのですが、与えても大丈夫でしょうか?

しっかりと離乳できているのであれば、基本的には問題ありません。
子猫と成猫では必要な栄養成分、栄養バランスが異なっているため、それぞれのステージ専用の総合栄養食を与えることが望ましいです。

しかし、オールステージ対応のキャットフードは、どちらの栄養基準も満たしているため子猫にも与えることができます。

ただし、子猫は消化器系をはじめ未発達な機能も多く、オールステージ対応のフードでも、最初は必ずふやかした状態で与えるようにしてください。

そして、オールステージ対応のフードの中でも、なるべく消化性の高いものを選んであげると良いでしょう。

子猫用のキャットフードから成猫用に切り替えるタイミングは?

ゆうゆ

子猫用から成猫用に切り替えるのはいつ頃が良いですか?

一般的には、1歳前後で切り替えることが多いです。

猫は1歳前後で十分な大人になります。したがって、それまでは子猫用のキャットフードを使うことを推奨しています。

その一方で、それよりも早い段階で切り替えることもあります。

猫は一般的に生後5、6ヶ月ごろから不妊手術を行うことが多いのですが、猫が不妊手術を受けると肥満になりやすくなります。

猫ろん先生

カロリーが高めの子猫用フードを不妊手術後も与え続けると、太ってしまうケースが多々あります。

1歳未満であっても、不妊手術後には不妊手術後専用のキャットフード(成猫用)に切り替えることで、肥満予防や体重管理がしやすくなります。

1歳未満で成猫用に切り替えたからといって、子猫に成長上の問題はないようです。子猫はおよそ生後6ヶ月で成猫とほぼ同じ体重になります。

中には、子猫用のキャットフードを与え続けることで、不妊手術を受けていなくても肥満になってしまう子もいます。

子猫用のキャットフードには、成長後期の子猫専用に設計されたものがあり、子猫の成長に必要な栄養成分はしっかりと配合し、カロリーを抑えたタイプになります。

そういったものが手に入る場合は、生後5、6ヶ月ごろから成長後期用のキャットフード、そして1歳前後で成猫用のキャットフードに切り替えると良いでしょう。

子猫に餌を与える回数やタイミングはどうするべき?

子猫の間は、なるべく頻回に食事を与えるようにしてください。特に、生後6ヶ月くらいまでは最低でも1日3回与えるようにしましょう。

タイミングは、例えば1日3回なら8時間ごと、4回なら6時間ごとというように、等間隔で与えることをおすすめします。

離乳前は1日に4~8回くらい母乳を飲むと考えられています。

離乳を始めた頃は、まだまだ離乳食用のキャットフードに子猫の体が慣れていませんので、なるべく1回の量を少なくして、その分回数を増やしてあげるようにしましょう。

そして、徐々に食事回数を減らしても良いと思います。体重がほぼ成猫と同じくらいになれば、食事は1日2回でも問題ないと考えられます。

子猫に餌を与える量はどうするべき?

子猫に餌を与える量はどうするべき?

ゆうゆ

子猫に与えるキャットフードの量は何を基準に考えれば良いですか?

猫ろん先生

子猫の食事量は、子猫の体重に応じて調節してください。

子猫の間はどんどんと成長しますので、その分食事の量も増やしていく必要があります。

具体的な食事量については、子猫用のキャットフードのパッケージに記載されていますので、それを目安に与えるようにしてください。

そして、子猫の間は体重をできるだけ毎日チェックするようにしましょう。

成長期の栄養は、単に太ったとか痩せたということではなく、骨格の成長などにも重要な役割を果たしますので、できるだけ過不足なく与えることが大切です。

子猫用のキャットフードを使う場合、その回数や量の調整も重要ですが、ドライフードはぬるま湯で十分にふやかして指で粒が簡単に潰れるくらいの柔らかさにしてから与えるようにしてください。

その際、熱湯でふやかすと早くふやけるのですが、一部のビタミンなど必要な栄養成分が熱で破壊されてしまいますので、必ずぬるま湯でふやかすようにしてください。

ドライフードだけではなくウェットフードにも、少しぬるま湯を足しておかゆ状にして与えるようにしましょう。

子猫が順調に成長しているかどのようにチェックすれば良い?

子猫の成長は、日々の体重測定を中心にチェックしてください。

あくまでも平均的な数値ですが、生後6ヶ月までは体重は1週間でおよそ100gずつ増加します。ただし、オスとメスを比較すると、オス猫はやや増加スピードが早く、メス猫はやや遅い傾向があります。

生後6ヶ月を過ぎると、ほぼ成猫に近い体重になり、ボディコンディションスコアという指標が役立ちます。これは背骨周りや肋骨、腰回りの筋肉量や脂肪の量を、飼い主さんの目でチェックして肥満度を測るものです。

自宅での体重測定が難しい時、肥満の管理に非常に役に立ちますので、ぜひこまめにチェックしてあげてください。

まとめ

今回は子猫に与えるキャットフードについてお話しました。

子猫の時期の栄養摂取は非常に大切ですので、できるだけ品質の良い子猫用のキャットフードを選んであげましょう。

また、日々成長しているため、それに合わせてフード量も増やしていく必要があります。

フード量の調節は体重目安になりますので、成長期の間はできるだけ毎日体重をチェックしてあげてください。

生後6ヶ月くらいから体重はほぼ成猫と同じくらいになりますので、より太りにくい子猫用のキャットフード、あるいは不妊手術を受けた場合はそれに合わせたキャットフードに切り替えることを検討しましょう。

一般的には、生後1歳を超えたら成猫用のキャットフードを与えて問題ありません。年齢に合ったキャットフードを選んで、しっかりとした体作りに役立てましょう。